特効薬が欲しい・・・時間が必要と言われても・・・
不倫に限らず、悩みの渦中にいるときは誰でもその悩みが解決する特効薬がほしいものです。
特効薬とは・・・
こうすれば、こうなる、この時はこんな対応、こんな言葉が効果的、などなど
すぐにでも活用すれば、魔法のように今の状態から抜け出せて、もう全て解決に向かって進んで行く!そんなふうに思えるものです。
いわゆる、ノウハウ、How to といわれるもの。
誰だってほしいですよね。
だって、早く解決したいですもんね。
この早く解決したいって、どんなところから来てると思いますか?
え??? そんなこと考えた事もなかったですか?
だって、こんな辛い状況誰だって早く解決したいと思うのは当然でしょう?
早く解決したいと思う気持ちは この辛い状況から早く抜け出したい、逃げ出したい
早く安定した、落ち着いた暮らしを取り戻したい そんな気持ちです。
逃げ出したい、という言葉を使いましたが 辛い時間というものは、いろんなことを考えます 考える事で疲弊し、もう何も考えたくなくなります そんなときに、考えることから逃げ出したくなります。
こうすれば、こうなる、というHou to は考えなくてもできるのです。
だから誰しも欲しくなるのです、だって現状だけでも辛いのに なんで、わざわざ自分が辛い思いを抱えるようなことをしなくちゃならないのですか?
そんな思いになりますよね。
パターン化して捉えることで、こんなときはこう考えている(はずだ)と予想する、そして行動する。その行動はテキストに沿って練習問題を解くようなものですから楽なのです。しんどいときは楽になりたいですから・・・
でも、ここに何か足りないものがあります。そう、お互いの気持ちです、夫婦の数だけパターンがあり人の数だけ、その思いは様々です。もちろん多数のパターンから読み解く事例というものはありますが、その逆の事例にあわせて自分をあてはめることは危険です
こんな状況になっている今 自分の気持ちは、どんなふうに変化してきたのか
そして今は何を思っているのか・・・
妻は、修復をしたいと言ったけど 本当の気持ちは どこにあるのだろうか・・・
ぐるぐる迷路の中を彷徨うような時間 できれば持ちたくない、逃げ出したい
ただ、この時間を彷徨うことが 自分の本当の気持ちや妻の奥深く持っていた気持ち、お互いがずれてしまったところなどに気づくことにつながります。
形だけの修復なら、練習問題を解くようにしていけばたどり着くかもしれません。でも、本当の意味での夫婦関係修復・いわゆる夫婦再生を目指すのであれば応用問題が解けなければ辿り着けないのです。
応用問題を解くための力が、この彷徨う時間の中から作り上げられていくのです。
私は、そう信じています。
ひとりで彷徨うのは、辛すぎるし出口が見えないままになることでしょう。その迷路の中で光をあててくれるのがカウンセリングであると思っています。
私は、不登校問題にも多く関わってきました。そのときによく目にしたのが「3ヶ月で不登校を治す!」というくだりです。藁をもすがる思いの時は、その言葉が魔法の言葉のように思えます。でも、長く関わっているとそんな簡単に治るものでもないですし、治るという言葉自体が違和感いっぱいです。
表層に見える問題の奥深くに、全く違う問題の原点が隠されていたりするのです。だから時間がかかるのです。表層の問題だけ取り払っても、根本の問題解決にはつながらないだからこそ、何を目指すのかが大切になるのです。
夫婦再生と願う時、不倫発覚の前の状態に戻りたいのか
自然な日常生活が送れるだけでいいのか
それとも自分の願う再生とは何を言うのか・・・・
そこを見つめるだけでもそんなに簡単ではないこと
How toで解決出来るような問題ではないことが明白なような気がします。